医師に80万円賄賂、医療機器メーカーと共謀疑惑
医療機器製造大手「スター・ジャパン」の白内障用眼内レンズを優先的に用いる約束と引き換えに、現金80万円を不適切に受け取った疑いで、大阪府警は19日、奈良県大和高田市立病院の非常勤眼科医、鳥井康司医師(54)を収賄の疑いで書類送検した。警察がこの件で関与したスター・ジャパンの従業員5人を贈賄の疑いで送検したことも明らかになった。
レンズ使用率が劇的に上昇
疑惑の中心となっている鳥井医師の行動は、スター・ジャパン製のレンズを優先的に使用するための見返りとされています。2019年から2021年の間に、鳥井医師が彼の勤める病院で主に使ったのは、同社の製品だった。その結果、同病院におけるスター・ジャパン製レンズの使用率は通常の5割から8~9割まで大幅に増加。警察は、鳥井医師が受け取った80万円は、彼が提供した手術動画の謝礼金ではなく、レンズの優先使用と直接関係があると判断した。
疑惑の製品を手がける企業
スター・ジャパン自体もまた、不適切な手続きで注目を浴びています。全国の眼科医に対して、自社製レンズを使用した手術動画を提供するよう依頼し、その見返りとして謝礼を支払っていたことが判明しています。医療機器業公正取引協議会によると、同社は全国75人の医師に対し、合計で約2145万円の謝礼を支払っていたとされています。
警察は引き続き調査を進めており、鳥井医師とスター・ジャパンの従業員たちの具体的な関与について明らかにしていくとのことです。
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