内職商法詐欺：逮捕の代表者と共犯者
教材販売会社「ガイダンス」の元代表である東京・台東区の安田容疑者（３５）、広告代理店「ライセンスアカデミー」の経営者である竹山雅弘容疑者（５１）、同じく経営者で兄の幸嗣容疑者（５３）ら計５人が逮捕されました。不況を背景に「内職で稼げます」といった広告を展開し、主婦らに教材を売りつけた結果、全国の主婦から約５億円を不正に得たとされる疑いが持たれています。
詐欺の手口：教材販売と内職の紹介
安田容疑者らは、2007年から虚偽の広告を出し、島根県に住む主婦らに「内職で月７万円は稼げます」と説明。彼らから作業マニュアルの教材費などとして、合計でおよそ３５０万円を詐取しました。彼らは教材販売会社や広告代理店を立ち上げ、名前を変えて事業を続けていましたが、実際には内職を紹介することはほとんどありませんでした。全国の主婦約１７００人から５億２０００万円余りを詐取したとされています。
犯罪者からの発言と被害者の声
一方、竹山雅弘容疑者は「自分たちは商品（教材）を提供していただけで、内職や主婦をだますといったこととは無関係です」と主張しています。しかし、安田容疑者は逮捕前の3日にJNNの取材で「私自身が竹山容疑者らに騙された」と語っていました。「だまされた気分でいっぱいです。とかげのしっぽ切りだったと思います」と彼は語りました。被害者からの相談を受けた行政書士によれば、「主婦層の中でも特に２０～４０代の女性が多く、小さい子供がいて外に働きに行けない人々が狙われていた」とのことです。
懲役８年の判決：「計画性が高い」
その後、千葉地裁での公判で、竹山雅弘被告に対して懲役８年（求刑懲役１０年）の判決が下されました。裁判長は「低額の報酬を与えて詐欺が発覚しにくくさせるなど、犯罪行為は計画性が高く巧妙だった」と述べました。また、竹山被告が事件への関与を否定していたにも関わらず、「共犯者の証言などから彼が首謀者であったことは明らか」と指摘されました。判決によれば、竹山被告は2007年から2009年までの間に、「誰でもできる簡単な仕事がある」と偽り、教材費の名目で男女３８人から約１３２０万円を詐取したとされています。
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