殺人医師｜友廣慎吾,枇杷木紀明

病院理事長殺害事件、元理事長に懲役15年、元放射線技師長に懲役5年―長崎地裁

長崎県佐世保市の病院理事長が殺害された事件において、長崎地裁の重富朗裁判長は29日、元病院理事長の友廣慎吾被告（50）に懲役15年（求刑懲役20年）、元放射線技師長の枇杷木（ひわき）紀明被告（36）に懲役5年（求刑懲役7年）の判決を言い渡しました。

事件の経緯と判決

友廣被告は、2010年6月10日に当時の病院理事長であった養母・ハツヱさん（当時87歳）を暴行し、窒息死させたとされています。枇杷木被告はその際、ハツヱさんの手足などを押さえた役割を担いました。

裁判のポイント

裁判長は、友廣被告に対し「暴行は激情による突発的なものであり、高齢の被害者に対して一方的かつ凶暴であった」と指摘。さらに「医師としての知識を悪用し、狡猾である」と非難しました。

枇杷木被告に対しては、「友廣被告から手足を押さえるよう指示された際に、その指示に従わない選択もあった」として「極めて思慮浅薄である」と述べました。

社会的影響と今後

この事件は医療界における信頼を揺るがすものであり、医師と医療スタッフが直面する倫理的問題に対する議論を新たに呼び起こす可能性があります。特に、医師としての知識と技術が犯罪に使われた点は、医療業界だけでなく、社会全体に対する大きな警鐘となるでしょう。今後の裁判の進展や関連する法的、倫理的議論が注目されます。