詐欺師｜天野義道,前嶋拳人

地域キャッシュレスサービスで不正操作、2人逮捕

天野義道容疑者

世田谷区のキャッシュレス決済を悪用

東京都世田谷区で提供されている地域限定のキャッシュレス決済サービス「せたがやPay」を巡る詐欺事件が発覚しました。警視庁北沢署は、電子計算機使用詐欺の疑いで、世田谷区の会社役員、天野義道容疑者（42歳）と、群馬県太田市の会社役員、前嶋拳人容疑者（28歳）の2人を逮捕しました。

架空の商品売買でポイント詐取

このサービスは、世田谷区が支援し、世田谷区商店街振興組合連合会が令和3年に開始したもので、決済額の一定割合がポイントとして還元されます。当時、サービスは30%のポイント還元キャンペーン中でした。2人はSNSを通じて知り合い、天野容疑者が運営する雑貨販売店をサービスに登録。その後、前嶋容疑者が約100回、合計約240万円分の架空の決済を行い、総額72万円分のポイントを不正に得た疑いがもたれています。

逮捕者の背景

天野容疑者は世田谷区の会社役員で、前嶋容疑者は群馬県太田市の会社役員。2人はSNS上で知り合い、共謀してこの不正行為を行ったとされています。この事件は、地域振興を目的としたキャッシュレス決済サービスの脆弱性を露呈するものであり、セキュリティと利便性のバランスに関する重要な問題を提起しています。

今後の捜査と影響

警視庁北沢署は、2人の詳細な動機や手口、他にも同様の不正行為がなかったかを調査しています。この事件は、地域限定のキャッシュレス決済システムのセキュリティ強化の必要性を示唆し、今後のサービス提供に影響を与える可能性があります。